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BMXのトリックや選び方を紹介!

BicycleMotocross(バイシクルモトクロス)の略のBMXは、近年注目が高まる自転車競技の中でも特に注目されているスポーツです。今回は、レースやフラットランドなどBMXの中にもいくつもの競技がある魅力をご紹介をします。
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BMXとは?

普通の自転車と何が違うの?

BMXは普通の自転車に比べると、子供用の自転車かと思うほど小型な自転車です。しかしその見た目に似合わず、マウンテンバイクと並んで最も頑丈に作られた自転車です。ギアはシングルで、20インチのタイヤが主流になっています。普通の自転車はなるべく少ない漕ぎで長い距離を走れるものが快適とされますが、BMXは走行の快適さは排除され、サドルは硬く座り辛いです。フレームも強度を重視されるためクロモリが主流ですが、レース用ではアルミやカーボンも採用されることがあります。

BMXは何の略?

BicycleMotocross(バイシクルモトクロス)の略で、モーターバイクで行われる競技であるモトクロスと区別されます。

BMXは大きく分けて2種類

BMX競技には大きく分けて、ジャンプやコーナーがあるダートコースで順位を競うレース競技と、技の難易度を競うフリースタイル競技の2種類があります。

レース

さまざまな形状のジャンプ台やコーナーのあるダートコースを一斉に走り、フィニッシュラインでの着順を競います。自転車の形状から、幼い子どもでも参加できる競技で、ロードレースやMTBの競技者の出発点としてBMXの経験者であることも多いです。コースは人口的に造られた起伏のあるもので、コースの形と競技者のテクニックの組み合わせで走り方は何通りもあります。連続したジャンプを飛び越えるスキルや、すり鉢状の勾配をつけたカーブでブレーキングせずに曲がる瞬間の駆け引きなど、コースの攻略技術が必要になってきます。また、補助輪の取れた自転車に乗ることができれば、年少者でも扱うことのできる自転車なので、お子さまと一緒に始めやすい競技です。

フリースタイル

フラットランドと呼ばれるものはフィギュアスケートのような採点方式で、制限時間内に自由に技を決め、そのポイントの高さで順位を決める競技です。その他はスケートボードに近い競技で、スケートパークのような専用の施設で行われ、飛んだり滑走したりエアを決める競技になります。

フリースタイルは更に3つに分かれる

フラットランド

平らな場所で、自転車の上でバランスを取りながら回転したり、芸術的なトリックを競い合う競技です。

パーク

スケートパークのような専用の施設で行われるもので、人工的に設けられたクォーターやピラミッドのようなセクションを飛んで空中でエアを決めます。

ストリート

街中にある階段や手すり、縁石などの障害物をそのままセクションとして利用し、自転車に乗ったまま攻略する競技です。

BMXの競技・種目別の選び方

同じBMXといっても、種目によって使う自転車は違ってきます。種目別に、どんな自転車を選べば良いか見てみましょう。

レースの場合

ストリート系のBMX車体に比べて、フレームは軽量のものが選ばれる傾向にあります。基本は耐久性の面でクロモリですが、軽さを意識したアルミやカーボンフレームもラインナップされるようになってきました。タイヤは、パターンがスリックタイプのものが軽量で好まれています。少し高価にはなりますが、タイヤのビードといわれる縁の部分の素材が、ケブラーと言うものでできているものが軽量で、一般的なスチールビードよりも人気があります。
ホイールは壊れにくく軽量なものが選択され、スポーク穴数は32ホールが定番です。ホイールの中心部分にあたるハブについては、ラチェット機構を持つフリーハブと、スプロケット部分にフリー機構を持たせたタイプのものがあります。漕ぎ出しのロスを少 なくするため、ラチェット数が多いものの方が、漕いだり止まったりを繰り返すBMXレースに向いていると言われています。フロントフォークはフレームと同じくクロモリが基本ですが、レース専用のカーボン素材のものが存在しています。ハンドルステムは、比較的短いものが選ばれるようです。ブレーキは、制動力が高く軽量であるVブレーキが使用されます。ブレーキレバーは、後輪用のブレーキのみを付ける場合が多いです。左右どちらに付けても問題はありませんが、利き手側に装着するのが一般的です。クランクの長さは、漕ぎ出しのトルクに影響するため、ストップ&ゴーが多いBMXでは長いものが漕ぎ出しに力を入れやすくなります。

フラットランドの場合

フラットランド用のBMXには、ペグというパーツが必ず装備されています。車輪の両側に2つずつ、計4本のペグが必要で、ペダルに足を乗せずにバイクをコントロールする時、競技者が乗る部分になります。また、ブレーキ部分にはジャイロという特殊なパーツが付けられます。BMXといえば、ハンドルをくるくる回すイメージが多いかと思いますが、一般的な自転車と同じ機構は、ハンドルを回すとブレーキワイヤーが絡まってしまうので、その状態にならないようにするためのパーツです。
後輪の中心に位置するハブも、BMXでは特有のパーツを使用します。フリーコースターハブと言うものです。通常の自転車では車体が後ろに進んだ時にはクランクもつられて回転してしまいますが、それを回転しないようにするためのものです。BMXは前進と同じくらいの割合で後退するものであり、後退しているトリック中にクランクの位置が変わってしまうとペグからペダルに足を乗せかえる動作がやりづらいといった理由から、このハブが採用されます。ただ、逆に普通にペダルを漕ぐには遊びが大き過ぎるので、漕ぎ出しのダイレクト感を重視する人は、通常のハブを使用している人もいます。

フラットランド初心者が練習するトリック

ラードヤードというトリックがあります。これは色々なトリックへ分岐できるリヤ系のトリックの基本と言われています。後輪のペグに片足を乗せ、ハンドルを片手で握りながら前輪は持ち上げて浮かせます。前輪が浮いた状態を維持しながら空いているもう一方の足で、タイヤを直接蹴って回転させ、その場で回ったり進んだりする動きをします。このトリックを練習する際は、どうしても後輪ブレーキを使ってしまいがちですが、実はブレーキに頼らずに練習した方が良いものです。ラードヤードというトリックは他のトリックから繋がってくることが多く、実際には安定した状態からのスタートになることはほとんどないからです。練習でブレーキを使ってしまうと、他のトリックからの繋ぎとしてラードヤードを入れることが難しくなってしまうのです。

パーク・ストリートの場合

パークやストリート用に付いているペグは、表面がツルツルしたものになります。これは競技者が乗るためだけではなく、グラインドというトリックで、手すりや縁石にペグを引っ掛けて滑りやすくするためです。フラットランドは4本付けたペグも、パーク・ストリートの場合は利き腕側に2本だけ装着するのが一般的です。4本付けている人は左右どちらでもグラインドができる腕前を持った人だと言えるでしょう。
パーク・ストリート用にもフリーコースターハブは存在しますが、フラットランド用のものとは少し違います。ペグを付けてさまざまな場所にハブを打ち付けるようにトリックをこなすため、激しい使用に耐えられるように、ハブの中心のシャフトの部分が太く作られています。当然シャフトが太いと車体に組み込む際に直接フレームエンドのサイズに関わってくるため、フラットランド用の車体に、パーク・ストリート用のハブは装着できないので購入の際は注意が必要です。

パーク・ストリート初心者が練習するトリック

パーク・ストリートのトリックの基礎の基礎と言えるのが、マニュアルです。後輪が接地した状態で、前輪を浮かせて静止または浮かせたまま移動するというトリックです。初心者の練習方法としては、後輪を自転車スタンドで挟んで倒れない状態を作ってから、前輪を浮かせることに集中するのが重要です。前輪を浮かせることができたら、次はその状態を維持する練習です。ペダルを前方に押すようにして前輪の下に滑り込ませるように意識しながら前輪をすくい上げ、手はハンドルにぶら下がるようなイメージです。手で前輪だけ支えるのではなく、膝でペダルに入れる力、腰でバランスを取る力を使うというように、体全体でバイクをコントロールすることが必要です。

その他 BMX特有の特徴を紹介

レフトドライブ

レフトドライブというワードを聞いたことがあるでしょうか。通常の自転車ではチェーンは右側にあります。レフトドライブと呼ばれるものは、このチェーンを左側に配置するために、ギアクランクも左側、後輪のスプロケットも左側に配置されるというBMXならではの仕様になります。なぜ左側に配置する必要があるかというと、パーク・ストリート系のBMXを扱う場合、通常右利きの人は右側にペグを装着します。グラインドなどのトリックの際は、このペグを縁石や手すりに引っかけて滑るように移動するのですが、この時チェーン等の駆動部分が右側にあると、縁石にぶつかってダメージを受けてしまうことになります。このトラブルを避けるため、右側にペグを装着する人はチェーンやギアクランクが左側にあった方が自転車へのダメージを減らせるということになります。
もちろんレフトドライブ仕様に、後から変更することになると、クランクやリヤホイールを専用の物に交換しなければならないため、お金がかかります。必ずしも右利き=ペグを右につける、というわけではなく逆脚の人もいますが、漕がずにペダルを固定して進む際に、前にするペダル側が利き足になりやすいです。そのため右にペグを装着しようと考えている人については、車体を購入する際に初めからレフトドライブを選択することをおすすめします。完成車をそのまま購入することは少ないです。もちろん完成車でレフトドライブを購入することはできますが、気に入った車体、仕様のモデルでなおかつレフトドライブを実現しているものを、完成車で探すことは難しいと思います。他の自転車競技に比べて、完成車で購入するよりフレームとその他のパーツを別々に購入して、最初からオリジナルの車体を組み上げる人が多いのも、こういう独特な理由によるものです。
また、フリースタイルのBMXはトリックを軸に車体選びをしなければならないため、特に繊細な技量を必要とするトリックは、自転車のパーツを少し変更するだけでうまくいかなくなってしまうことになります。つまり初心者に陥りがちな、トリックがうまくできない、ちょっとパーツを変更してみよう、できていたトリックも行いにくくなる、またパーツを変えてみよう…という悪循環になります。そのため気に入った仕様をじっくり厳選し、初めて購入する自転車の段階で自分に合ったパーツで組み上げ、それを同じ仕様のままずっと使い続ける、というスタンスの方がトリックの上達も早くなります。

BMXのおすすめメーカーを紹介

SUNDAY(サンデイ)

パーツブランドODYSSYと兄弟ブランド。もちろんODYSSEYパーツの装着率が高いです

FIT BIKE CO.(フィットバイク)

世界中で人気のストリートブランドです。完成車としては最も丁寧な作りのブランドのひとつです。

CULT(カルト)

Terrible Oneの創立メンバーが、2001年にS&M社に移り、FIT BIKEのメイン創立メンバー/チームマネージャーとして、FITを新生トップブランドに育て上げました。2010年そのメンバーの一人がブランドオーナーとしてスタートさせたのがnew school系BMXブランドのCULT(カルト)です。

編集部からヒトコト

BMXをこれから始めようという方のための、車体の選び方や、初心者向けのトリックのご紹介をしました。同じBMXといっても、自分がどの競技を行いたいのかによって車体の構成も全然違うものになってくるので、まずは取り組みたい種目を選んでから、自転車を選択することをおすすめします。
更新日: 2023/02/09