老若男女すべての世代におすすめのスポーツ『ゴルフ』。適度な運動と、フェアプレー精神で心も体も鍛えることができます。そんなゴルフはクラブとボールがあればすぐ始めることができるのが、最大の特徴でもあります。今回はゴルフを始めるにあたって必要なゴルフボールにピックアップして、最適な選び方を紹介致します。
ゴルフボールは大きく分けて3種類あります。そのひとつが、「飛距離性能」を重視した「ディスタンス系ボール」です。スピンの量が増えると、その分だけ飛距離が落ちますので、スピンを減らす構造になっています。そのため外側が硬く、内側が柔らかくできているのです。反発力がある分、スピンはかかりにくくなっています。ドライバーを打つとスライスすることの多い人は、スピン量が多いので、ディスタンス系がおすすめです。ゴルフ初心者はスライスしやすいので、ディスタンス系ボールは、初心者向けとも言えます。
飛距離よりも、グリーン上でボールを止めたいのなら、「スピン性能」を重視した「スピン系ボール」になります。外側が柔らかく、内側が硬い構造になっているため、打った感触が柔らかく、打音が低い特徴があります。ボールのコアを包む層を多重にする必要があるため、ディスタンス系ボールと比べると高価です。アイアンやウェッジでアプローチショットをする際は、ボールがピタリと止まるようになりますが、スピンの量が増えるため、ドライバーの飛距離は低下し、曲がりが大きくなります。フックすることが多い人は、スピン量が少ないのでスピン系ボールの方がプレースタイルに合っているでしょう。そのためスピン系ボールは、中・上級者向けと言えます。
新しいボールがどんどん開発されていく中で、ディスタンス系とスピン系の長所を共有できるようなボールも登場しています。それが「第3系ボール」です。つまり、ドライバーショットで飛距離を低下させずに、アプローチショットでボールを止めることができるというわけです。迷った場合は第3系ボールを選んでみるのも良いかもしれません。ただしモデル数が少ないために、選択肢は限定されます。
ゴルフボールを選ぶ上で、ディスタンス系にしたから必ずしも飛距離が伸びるというわけではありません。自分に合ったゴルフボールかどうかは、「ヘッドスピード」が重要だからです。ゴルフボールには最低限必要なヘッドスピードや、限界となるヘッドスピードが設定されています。最低限必要なヘッドスピードに達していないのであれば、そのディスタンス系ボールを使用することによって今までよりも飛距離が落ちることになるのです。自分のヘッドスピードがどのくらいの数値なのかは、ゴルフショップで計測できますので、購入前に確認してみると良いでしょう。
スピン系ボールは多重構造で2ピースよりも4ピースの方が高価になります。1個800円のゴルフボールを使用していると、1ラウンドで5回OBを打つと4000円の損失です。OBの出やすいゴルフ初心者の頃は、お求めやすいゴルフボールを使った方が良いでしょう。新品のゴルフボールだとお求めやすいもので、150円程です。ロストボールと呼ばれる中古のゴルフボールだともっとお求めやすく購入することができます。高機能で価格の高いゴルフボールは、中・上級者になってから使っていくことを考え、予算に合ったゴルフボールを購入するのも選択方法の一つです。
ゴルフボールは白が一般的ですが、必ずしも白でなければいけないというルールはありません。カラーボールを使用しても問題ないのです。レッドやオレンジ、ピンク、イエローなどカラーのバリエーションは豊富です。白だと飛んでいる打球が見えにくい場合や、落ちてから探しにくい場合がありますので、見つけやすいカラーボールを使用すると余計なタイムロスを防ぐことができます。ただし、グリーンだと、フェアウェイやラフに落ちても見つけにくいですし、秋だとオレンジだと枯れ葉に混じって見つからないこともありますので、状況に合わせてカラーを選んだ方が良いでしょう。
ゴルフボールの性能については、パッケージの裏に記載されています。購入する際には必ずここを確認しておきましょう。対応するヘッドスピードについても記載されていますので、自分のスイングスピードに合ったゴルフボールを探しましょう。スピン性能重視と書かれていたら、スピン系ボールですし、ウレタン系素材と書かれていても同様です。飛距離重視と書かれていたら、ディスタンス系ボールですし、アイオノマーなどの合成樹脂素材と書かれていても同様です。ちなみにディンプルと呼ばれるゴルフボール表面の溝が多いほど飛距離が出しやすいということも覚えておいた方が良いでしょう。第3系ボールについては、飛距離重視と書かれていながらも、ウレタン系素材が使用されているものが該当します。
コアを覆っている層が1層になっているゴルフボールを「2ピース」と呼びます。打感が硬いのは外側が硬く、コアが柔らかくできているからです。打音は高くなります。ゴルフボールは打った時のつぶれ具合によって発揮される性能が異なりますが、2ピースの場合は表面が硬いので、アイアンやウェッジで打った時に表面がほとんどつぶれません。そのためスピンが掛りにくくなります。ディスタンス系ボールは層を増やす必要が無いため、2ピースでも問題ないのです。
コアを覆っている層が2層になっているゴルフボールを「3ピース」と呼びます。2ピースよりも高機能で、製造コストもかかるため高価になります。メーカーによっては3ピースでディスタンス系ボールもありますし、スピン系ボールもありますので、性能はしっかり確認しておく必要があるでしょう。
コアを覆っている層が3層になっているゴルフボールを「4ピース」と呼びます。外側が柔らかくできており、アイアンやウェッジで打ってもつぶれやすく、スピンがよくかかります。非常に高性能なゴルフボールで、どこのメーカーでも価格は高めです。高価なため、OBをよく打つようなゴルフ初心者は上達するまで使用は我慢した方が良いでしょう。トッププロが使用しているケースが多いです。
キャロウェイのゴルフボールと言えばWARBIRDでしょう。2ピースのビックコアで、あらゆるスイングスピードに対応できるディスタンス系ボールとして有名です。選手の使用が多いCHROME SOFTは4ピースで、スピンもよくかかります。冬でも飛距離を出せる高性能ボールです。
ブリヂストンのゴルフボールを使用しているトッププロは世界でも数多くいます。タイヤ製造で有名な企業ですが、ゴルフボールのメーカーとしても有名で、第3系ボールのTOURB V10の他に、TOURB XSがあります。
フェースに吸い付くソフトな打感で飛距離性能に優れています。アプローチスピンもよくかかります。ウレタンカバー3ピース構造で耐久性が非常に高いツアーモデルです。
ダンロップは、ゼクシオ、スリクソンとゴルファーにとってはお馴染みのメーカーです。特にハイパフォーマンスを発揮できるSRIXON Z-STAR SVは飛距離とスピン性能が両立した高性能ボールです。
世界的に有名なトッププロも契約を結んだことで注目を集めているメーカーですが、カラーボールのシェアは、全米NO1の実績を誇っています。近年はカラーボールの普及率が高まってきているので、今後は日本でも使用するプレーヤーが増えていくかもしれません。
タイトリストは全世界で高い評価を受けており、プロゴルファーの使用率がNO1と言われています。使用している有名な選手はたくさんいます。そんなトッププロが使用しているPRO V1は、3ピースのスピン系ボールです。PRO V1Xは、4ピースのスピン系ボールで、スイングスピードが40m/s以上が必要になります。
ゴルフ場でラウンドする際に便利なアイテムはいろいろありますが、「ボールケース」もその中のひとつでしょう。基本的にひとつのゴルフボールがあれば問題ないのですが、OBを打ったり、ロストしたりした場合、別なゴルフボールが必要になります。いちいちティーグランドからキャリーバックまで取りに行っているとタイムロスになりますので、すぐ出せるように2個ぐらいズボンのポケットに入れておくのです。ただ、そこだけズボンが飛び出しているのは見た目的にかっこよくはありません。そこでゴルフボールを2個ぐらい入れて、ベルト付近に装着できるボールケースがあるとスタイリッシュです。フック式でベルトの穴に引っ掛けておくだけのボールケースは、バランスが悪く、スイングに影響がある可能性があるので、固定できるものがおすすめです。
グリーンまでの残り距離を示す表示はどのコースにもありますが、50ヤード、100ヤード、150ヤードといった感じでアバウトです。正確な残り距離を知りたかったら歩測する必要がありますが、現代ではレーザー式の「測定器」や「GPS」を使って、簡単に残り距離を測定することができます。2019年にはルール改定があり、距離計測の機能に限って使用することが許可されるようになります。アマチュアの大会やコンペで使用しても問題ないのです。高機能の測定器になると残り距離だけでなく、高低差も計測してくれるものがありますが、この機能は許可されていませんので注意してください。
ということで、今回は、ゴルフボールの機能や、ゴルフボールおすすめについてお伝えしてきました。ゴルフボールなんてどれを使っても同じだと思い込んでプレーされている方も多く見かけますが、実際はまったく違います。ゴルフの腕前を上達させるためにも、自分が使用するゴルフボールの性能についてはしっかりと把握しておいてください。自分に合ったゴルフボールを使って、ぜひ自己ベストのスコアを目指してください。