ゴルフを始めたばかりの頃、多くの人がこう思います。
「パターなんて、どれ使っても一緒でしょ?」
「一番安いやつでいいよ」
実は、スコアを縮めたいならパターこそ、自分にぴったり合った1本を選ぶことが重要です。
なぜなら、ゴルフでは全体のスコアの約4割がパターの打数で占められているからです。
たとえば18ホールでパターを40回使う人と、32回に抑えられる人では、たった1本のクラブの違いだけで、8打もの差が生まれます。
つまり、パターは「スコアメイクを左右する最重要クラブ」と言っても過言ではありません。
一般的に、軽量で反発力のあるカーボン素材が使用されることが多いですが、ナノ素材を採用した高性能なモデルも登場しています。また、フレーム設計はショットの安定性やパワーに関わるため選び方が重要です。ヘッドライトタイプは操作性が高く、スマッシュやドライブが得意な選手におすすめです。一方、ヘッドヘビータイプはパワー重視の選手に向いています。
細身でクラシカルなデザイン。フェースの操作性が高く、コントロール重視の人に向いています。芯を外すと方向がブレやすいため、ある程度の技術が求められます。
ヘッドが丸く大きめで、直進性に優れます。構えたときの安心感があり、ストロークが安定しやすいため、初心者にもおすすめです。
ブレード型の一種ですが、ネックがL字に曲がった特徴的な形状。アイアンに近い感覚で構えられるため、アプローチ感覚を大切にしたいプレイヤーに好まれます。
マレット型の進化系で、さらに大型のヘッドや多機能なアライメント機能を備えたモデル。とにかく方向性・安定性を重視したい人に向いています。
「パターをフィッティングする」とは、自分の体格や打ち方に合った仕様のパターを選ぶことです。
ドライバーなどと違って、パターはフィッティングを軽視されがちですが、本来は一番パーソナルなクラブです。
・長さ(シャフトの長さ):前傾姿勢や視線位置に合わせて選びます。
・ライ角:トゥ(先端)が浮いていると方向がズレやすくなります。
・フェースバランス:ストロークのタイプ(まっすぐ or 弧を描く)に応じて設計が異なります。
・グリップの太さ・素材:握りやすさや手の動きの安定性に関係します。
初心者がよくあるのが、「構えづらい」「狙った方向に打てない」「距離感が合わない」といった悩み。
実はその多くが「自分に合っていないパター」を使っているせいです。
パターフィッティングを受けることで
・アドレス(構え)が自然になる
・目線が正しい位置にくる
・ストロークが安定する
・ミスヒットが減る
・距離感が合ってくる
つまり、意識しなくても“入る形”が整うのです。
ゴルフショップや工房での本格的なフィッティングが理想ですが、まずは自分でできる簡単なチェック方法をご紹介します。
・鏡の前で構えてみる:目の位置がボールの真上にあるか? シャフトが無理なく振れる角度か?
・打った直後のフェースの向き:フェースが開いたり閉じたりしていないか? ライ角が合っていないと方向がズレやすくなります。
・ストロークタイプの確認:まっすぐ引いてまっすぐ打つか? 弧を描くか? これによりパターの重心設計が変わります。
スイングを一生懸命練習していても、最後の「1打」が入らないせいでスコアが伸びない…。そんな悩みを抱える人は非常に多いです。
でも実際は、上達のボトルネックが「パターのクラブ選び」にあることも珍しくありません。
パターが合っていれば、スイングのブレや迷いも少なくなり、プレッシャーのかかる場面でも「いつも通りのストローク」ができるようになります。
パターは“感覚”がすべて、と思われがちですが、実はその感覚を支えるのが体に合った道具選び=フィッティングです。
初心者こそ、最初にパター選びで失敗しないことが、今後の上達スピードを大きく左右します。
「とりあえずこれでいいか」ではなく、「この1本なら信じられる」そう思えるパターを見つけてみてください。
それが、スコアメイクの第一歩です。