1956年、日本の南極観測隊が南極大陸に出発した際に、最初の遠征チームに装備のサポートをした「ポールワーズ」。 極地装備でのノウハウを引き継ぎ、アウトドアブランドとして確立してきたポールワーズから、トレイルランニングシューズが登場! ロードでもトレイルでも使える、着地感にこだわった一足を、是非チェックしてみてください。 ※店舗によりお取り扱いの無い場合がございます。
トゥスプリングを十分に持ち、ヒールアングルも高く設計した ロッカー形状の新ラストを採用する事で、 一歩一歩かかるヒールブレーキングを際上限に抑え、 スムーズな体重移動を実現。
アウトソールには、Octpus Rubberを採用し、 粘り気ある接地感を実現。 テトラ型スタッドを、前進方向へのパワーだけでなく、 傾斜での走りでも滑らない向きに抵抗面を配置。 中央部のプロペラタワーエリアのラバー硬度は更に粘りを出し、 岩場での滑りに対応。 かかと部のLE意匠は、歩行時の安定、また、 足裏全体で着地した際の安定感と重心移動を考慮した十分な面積で配置。
ミッドソールに内蔵された硬質EVAプレートが 突き上げを防止するだけでなく、反発性を発揮させ、 前進パワーとして走りをアシスト。
スーパースポーツゼビオLINKS UMEDA店 伊藤知彦
大学卒業後、1997年にゼビオへ入社。北海道から九州まで国内各地のスーパースポーツゼビオでマネージャーなどを経験後、2008年からLINKS UMEDA店に勤務。現在はグループ企業のゼビオナビゲーターズネットワーク所属となり、販売のスペシャリストとして西日本全体のトレッキング・キャンプ用品などを取りまとめている。特にシューズ販売に力を入れ、全国約40カ所を回るランニングクリニックなども担当してきた。 小学校時代に野球と水泳、中学ではバレー、高校では再び野球、大学からはスノーボードなど多彩なスポーツを経験。33歳からトレイルランニングを始め、琵琶湖周辺400km以上を走破するレースや日本海から太平洋まで日本アルプス500km以上を縦走する大会などに参加。数々のスポーツイベントで、フルマラソンを超える長距離を走り抜いてきた。トレイルランニングなどの専門誌にもたびたび登場し、その魅力を伝えている。
トレイルランニングを始めて15年。100km以上のレースにも数多く出場してきました。ADVERAシリーズは2021年のリリース時から愛用しています。ソールの素材が柔らかい半面、爪先部分には硬質EVAが入っていて安定感も十分。率直に言って、足の裏が疲れにくいシューズだと思います。 また底面のラグがあらゆる向きに付いているので滑りにくく、同時に柔軟性も備えているのでグリップ感も良好。踵に隙間ができないなどフィット感も高く、着地した際に横ブレしにくいのも特徴です。前足部がしなるなど全体的に足当たりがよく、接地感も上々。ズレなくブレなく走れるので、捻挫などのケガもしにくいシューズではないかと思いますね。 2022年には新たにADVERA LIGHTが登場しました。従来品より15%も軽くなっただけに、より走りやすくなった印象です。アッパー部分もメッシュ生地になり、足当たりがさらに柔らかくなりました。メッシュ生地化で通気性も向上したので、走り続けてもムレにくくなっています。 ADVERA LIGHTは新製品だけに、さまざまな点で従来品の問題が改善されました。しかし従来品にはしっかりしたアッパー素材が使われ、撥水加工も施されているといった長所もあります。逆にADVERA LIGHTはより軽く、よりしっかりした接地感になりました。 どちらかと言えば従来品の方がよりトレイル向き、ADVERA LIGHTはよりロード向きの仕様と言えるでしょうか。もちろんどちらもトレイル、ロードの両方で使える製品となっています。 ADVERAシリーズの力に驚かされたのは、鈴鹿セブンマウンテンや大峰奥駈道を走ったときでした。もともと左足の捻挫ぐせがひどかった私にとって、急な下り坂は「まず捻挫するだろう」と覚悟しなければならない危険箇所。不安を抱えながら進んだのですが、他社製品からADVERAシリーズに履き替えたところ、驚くほどスムーズに駆け下りることができたんです。 その道中では軽快に下山しながら、ADVERAシリーズのフィット感と安定感を再認識。捻挫を気にせず走れる状況に、私は感動を抑えることができませんでした。1人走りながら思い出したのは、トレイルランニングを始めた当時の楽しさ。また昔のように走れることになり、泣きそうになりながら下山したことを覚えています。 当時の私にとって、ADVERAシリーズはシューズの選択肢のひとつに過ぎませんでした。しかし現在では、私にとって欠かせない一足となっています。
100km以上走るレースなどに参加する機会も多いため、競技時は他社製品も含めていくつかのシューズを併用しています。不整地でスピードを求められる場合は、柔軟でグリップ感が高く、安定性のあるADVERAシリーズが断然オススメ。ただし100km以上の長距離を走るなら、よりクッション性の高いシューズも適しています。40〜50kmほどの距離ならADVERAシリーズでもストレスなく走り切れるはず。他社製品も含めて一長一短ありますが、距離、路面、必要なスピードによって使い分けることがポイントでしょう。 ADVERAシリーズが長距離に向いていないという訳ではありません。私の場合、走るより歩く場面が増える100マイル以上の超長距離ではADVERAシリーズを使用しています。そういった状況では成型インソールなどを使い、ほどよいクッション性に調整するのがベターだと思います。 このほか他社製品と比べて感じるのが、耐久性が高いこと。これまで複数のシューズを使い分けてきましたが、他社製品よりも1.5〜2倍ほど長持ちすると感じます。 1万数千円で購入できるという、コストパフォーマンスも見逃せません。他社製品で同じレベルの物を買おうとすると、どうしても2万円前後になってしまうのではないでしょうか。その点ADVERAシリーズならトレイルランニング本番やレース出場時はもちろん、練習用としてもオススメできると思います。 トレイルランニングシューズは50〜100kmほど走り込んでみないと足にも馴染みませんし、そのよさが分かりません。耐久性とコスパがいいADVERAシリーズなら、遠慮なく使い込める点も大きな魅力だと思いますね! ちなみに私の場合、2021年には日本海から太平洋まで500km以上縦走しましたが、その大会でも3分の2以上はADVERAシリーズで走っています。足の裏に疲れが溜まりにくい履き心地なので、最後までしっかり走り切ることができました。 2022年には琵琶湖周辺を回って400km以上走るレースに挑戦。その際には新製品のADVERA LIGHTを使用しました。前半は他社製品を使用したのですが、走るうちに少しずつ痛みを感じるように。テーピングを巻くなどして対応しましたが、後半ADVERA LIGHTに履き替えると足の裏の痛みが消えてしまったんです。その後は驚くほど快適に走ることができました。 走行時の足の痛みがどれだけつらいか、経験者なら分かっていただけると思います。それがウソのようになくなってしまうという体験は、私自身感動してしまうほどの体験でした。この感覚をみなさんに広く伝えていくことが、シューズを取り扱う人間としてのモチベーションにもなっています。
ADVERAシリーズの機能性や魅力をいろいろと紹介してきましたが、周囲のユーザーには「踵のホールド感が強すぎる」と話す方も見られました。ただインソールなどで足当たりを調整すれば、改善できるはずです。ショップなどに相談して快適な一足にカスタムしてもらえればと思います。 トレイルランニングを始めて随分たちますが、レースなどで山々を走るたびに非日常的な景色を目の当たりにしてきました。大地、岩、木々によって生み出される造形美は、暮らしている中でもなかなか目にできない光景でしょう。 そもそもトレイルランニングを始めたのは、スノーボードを楽しんでいたことがきっかけです。大阪に転勤する際、さすがに雪山まで通うには遠すぎると考えて山登りにシフト。しかし山登りだと1カ所行き来して休日が終わってしまうため、いくつもの山々を走り抜けるトレイルランニングにチャレンジしようと考えました。 実際に始めたのは、その後に再度移ることになった北海道でのこと。小売店スタッフ向けの講習でのことでした。アップダウンのある山道を走るのは大変でしたが、走り抜ける山々が二つ三つと増えるほど景色も目まぐるしく変わっていったんです。一度にこれだけ変化に富んだ風景を味わえるのは、トレイルランニングならではの魅力ではないでしょうか。季節や時間帯によって表情を変える山々は、走るたびに感動的な光景を見せてくれるのです。 非日常的な景色が楽しめるのは山登りも同じですが、トレイルランニングの場合はさらに欲張って一度にさまざまな景色を見られる点が魅力。合わせてレースに参加するという楽しみもあり、よりスポーツ的な面白さも味わえる世界となっています。個人的には走る際に自分と向き合う時間、同じ苦しさを乗り越えることで生まれる仲間たちとの連帯感なども大きいと感じますね。 そういった楽しさを広く知ってもらおうと、2022年の琵琶湖周回時にはSNSに動画や状況をアップしながら走りました。お陰様でトレイルランニング好きのみなさんから大きな反響があり、この楽しさがいくらかでも伝えられたかなと感じています。 レース中はこのように、トレイルランニング仲間のことを考えながら取り組むことが多いですね。100km以上の長距離大会だとそれなりに苦しい場面もあるのですが、そんなときでも仲間たちのことを思って走ると意外に力が湧いてくるんです。仲間たちの中には、病気に負けず走る方や子どもが生まれることに合わせて参加する方もいました。 今後もシューズの取り扱いと合わせてトレイルランニングの魅力を広く伝えながら、レース仲間を増やしていければと思いますね。