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「グラブを磨けば、人生が輝き出す。」グラブ職人 大村昇〈スーパースポーツゼビオ東大阪菱江店勤務〉:プロフェッショナルインタビュー

    グラブのことはグラブのプロに聞け。スーパースポーツゼビオ東大阪菱江店には、ミズノ(株)で長年野球グラブ作りに携わってきたグラブ職人、大村昇が活躍しています。彼にメンテナンスの重要性とポイントを聞きました。

グラブには使い手を見抜く「顔」がある。

グラブメンテナンスに関わるきっかけは?

    私は高校時代、野球部に入っていました。そこで、監督や先輩から“物を大切にする心”を教えていただいたんです。買ってくれた両親への感謝、作ってくれた人への感謝の気持ちを持つことが野球の上手い下手に関係なく大切だと指導され、その想いを今度は私が子どもたちに伝えたいと思いました。

卒業後はミズノ(株)に入社されましたね。

    はい。幸運にもベースボールグラブの生産や商品企画、海を越えて中国工場の工場長など、グラブ一筋でした。特に印象深かったのは、米国メジャーリーグの春季キャンプを訪問したワークショップツアー。毎年、二十年以上もコンテナカーでキャンプ地を渡り歩きながら、メジャーリーガーや近隣の人たちの野球用具を修理しました。貴重な経験でしたね。

メジャーリーガーから野球少年まで、数えきれないほどのグラブをメンテナンスされてきたわけですね。

物を大切にする心が、豊かな人生を育む。

それでは、メンテナンスすることで、実際にはどんなメリットがあるのでしょう?

    グラブの型崩れを防ぐことができます。メンテナンスはグラブを良い状態を保つために不可欠なものですね。ボールをキャッチするのは言うまでもなくグラブですから、捕球時に少なからず影響を与えます。初心者の方はグラブを買うとき、実際にいくつか着けてみて、手に合ったもの、手が入りやすいものを選んでください。そうしないとメンテナンスの意味がありません。

野球のプレーもグラブのメンテナンスも、コツはあっても近道はないということですね。最後に熱心な野球選手たちにメッセージをお願いします。

大村 昇 [おおむら のぼる]

1939年香川県生まれ。高校時代は野球部に所属。1958年のミズノ(株)入社後は、20年以上にわたりグラブ作りに携わり、メジャーリーグの春季キャンプを巡って野球用品をメンテナンスするワークショップ活動にも参加。その感性と野球用品への愛情からメジャーリーガーからも絶大な信頼を受けた。2000年にはゼビオ(株)に入社。現在グラブの修理と用具アドバイザーを務める。
更新日: 2023/07/20