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初心者に知ってほしい基本~ポーズ!

趣味で行うスポーツは沢山ありますが、ヨガはその歴史の長さから種類も豊富であり、気軽に始めづらいところもあるかもしれません。そんなヨガについての基本からおすすめのポーズまでわかりやすく簡単にご紹介します。ポーズも仰向けや捻りなど簡単なものから難しいものまで多種多様。腰痛や肩こりの改善やむくみや引き締め、腹筋などのエクササイズとして行う人も多いです。伸びや緩和などリラクゼーションとしてもおすすめです。
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ヨガとは

習い事としても人気のヨガですが、そもそもヨガとはどういうものなのでしょうか。ヨガはサンスクリット語でつながりを意味し、その起源は紀元前までに遡ると言われる哲学のひとつです。

ヨーガスートラと呼ばれるヨガの古典教典では、アシュタンガ(八支則)と呼ばれる8つの段階について説明されています。ヨガの実践に欠かせないポーズ・呼吸・瞑想の他にヤマ・ニヤマと呼ばれる心のあり方についても記されています。
・ヤマ・・・やってはいけないことを守る。非暴力、嘘をつかないなど5つ。
・ニヤマ・・・日常生活で実践すべき行い。心と身体を綺麗な状態に保つことなど5つ。

歴史の過程で様々な流派が生まれていますが、現代のヨガはポーズ(アーサナ)、呼吸、瞑想の3つを用いて心と体のバランスを安定させるツールと言えます。いつまで、どこまでやればゴールというものではなく生き方として捉えられています。日本ではヨガというと女性のイメージが強いかもしれませんが、男性のプロアスリートがヨガを取り入れていたり、海外の企業では瞑想の部屋を用意しているところもあります。男性か女性か、体が硬いか柔らかいかといったことは、ヨガには関係ありません。

ヨガの種類

ヨガの種類は、現代の生活スタイルに合わせて新たなヨガが増えているため、正確にいくつと数えるのは難しいでしょう。一例として、ホットヨガや天井から吊るされたハンモックのような形の布に体を預けるエアリアルヨガ、ヨガ以外のトレーニング法を組み合わせたヨガなどがあります。このように種類の多いヨガですが、その多くは伝統的なハタ・ヨガの教えを基としていると言われています。

ハタヨガ

多くのヨガのルーツとも言えるハタヨガ。ハタの「ハ」は太陽を「タ」は月を意味しています。呼吸に意識を向けて丁寧に基本的なポーズを取るヨガです。難しいポーズや激しい動きも少ないため、ヨガに馴染みのない方でも取り組みやすく、初心者におすすめです。

アシュタンガヨガ

太陽礼拝から始まり、フィニッシュまでのポーズの種類と順番が決まっており、ポーズの流れを止めることなく流れるように行うヨガです。ダイナミックな動きも多く、ヨガの中でも運動量の多い部類に入ります。

シヴァナンダヨガ

シヴァナンダという医師により体系化されたヨガです。ポーズ(アーサナ)だけではなく、呼吸(プラーナヤーマ)やリラクゼーション(シャバーサナ)、食事(ベジタリアン)や瞑想に関しても言及されています。これらの要素を統合させて心身を整えることを重視しており、肉体的な疲れだけではなくストレスも多い現代人向きのヨガと言えます。一つ一つのポーズを丁寧に行い、ポーズとして挑戦しやすいヨガです。

沖ヨガ

沖ヨガは、沖正弘師により考案されたヨガです。インドの伝統的なヨガのみならず、日本古来の神道や武道・茶道といった伝統的文化、中国の陰陽哲学や道教などを生んだ瑜伽などが取り入れられています。他のヨガと大きく違う点は、求道(真実を求めること)を目的としたヨガであるというところです。求道のために行法と呼ばれるものを行いますが、ヨガのポーズや呼吸法だけではなく、食事行法、浄化行法など内容は多岐に渡ります。「一人一ヨガ」という一人一人が自分のヨガを確立していけるという考え方があることも特徴です。

陰ヨガ

陰ヨガは、一つ一つのポーズを3分から5分程度の長い時間保つことが特徴的なヨガです。ポーズの保持と深い呼吸を合わせることで体と心をリラックスさせ、じっくりポーズを取ることで筋肉や関節の柔軟性が高められると言われています。この陰ヨガと似たヨガに、リストラティブヨガがあります。こちらのヨガは、ボルスター、ブランケット、ベルトなどの体を補助する道具を使用してポーズを深められるため、体が硬い人にもおすすめのヨガです。

ヨガの基本ポーズを学ぼう

ヨガにはさまざまな流派があり、ポーズの種類も豊富ですが、基本のポーズと呼ばれるものは多くのヨガで取り入れられています。ポーズの完成形や意識を向けるポイントを知っておくと、集中しやすくなります。

呼吸法

ヨガで用いる呼吸法には、よく耳にする腹式呼吸や胸式呼吸以外にも、完全呼吸と呼ばれるものや、アシュタンガヨガで用いられるウジャイー呼吸などがあります。普段無意識で行う呼吸とは違い、訓練を要するものとなります。ヨガの流派により重きを置くポイントが違うため、唯一の正解というものはありませんが、基本的には鼻から吸って鼻から吐く腹式呼吸を行うところが多いようです。

【呼吸法】
1.お腹あるいは肋骨の下に手を当て、口をすぼめて体の中にある息を全て吐ききる。
2.息を吐ききったら、鼻から息を吸う。手を当てているあたりに空気が送り込まれ、お腹が膨らむようなイメージです。
3.ゆっくりと鼻から息を吐き出す。

【ポイント・注意点】
私達が普段行なっている胸式呼吸は、肋骨の動きで肺を動かしています。一方、腹式呼吸は、お腹(おへそのあたり)に意識を向けることで、横隔膜を上下に動かす呼吸です。吸う・吐くの動作をゆっくり行い、お腹の動きを感じることがポイントです。

安楽座(スカーサナ)

ヨガの基本的な姿勢の一つで、レッスンの始まりと終わりにこのポーズをとることも多いです。パッと見はあぐらの姿勢ですが、ポイントがいくつかあります。

【呼吸法】
1.背筋を伸ばし、両足のかかとがおへその一直線上にくるようにあぐらを組む。股関節が硬い人はかかとの位置を体から離すか、両方の足がすねの真ん中あたりで合わさるように組む。
2.両手でそれぞれのお尻の肉を後ろへ除けるように動かす。
3.坐骨でしっかりと床をとらえ、安定したら手は膝の上にそっと添える。

【ポイント・注意点】
お尻の片側に重心が偏らないよう、両側に均等に体重を乗せることがポイントです。体のクセにより、右足が前の方がしやすい(しにくい)ことがあります。日によって組む足の前後を変えて行いましょう。

太陽礼拝のポーズ

アシュタンガヨガなど多くのヨガで行われるシークエンスです。流派により少しずつ内容は違いますが、12のポーズから成る、基本的な太陽礼拝についてご紹介します。各ポーズについて、サンスクリット語、英語、日本語の表記がありますが、スタジオのレッスンでよく使われるものを紹介しています。1セットでも良いですが、時間がある時は3セット繰り返すことでポーズが深まります。

【呼吸法】
1.まずは山のポーズ(タダーサナ)から。しっかりと両足で地面を捉え、背筋をまっすぐに伸ばして立つ。
2.手を上にあげるポーズ:息を吸いながら両手を天井方向へ上げる。肩の力は抜くことを意識する。
3.深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ):息を吐きながら、胸と太腿をぴったりとくっつけるように深い前屈をする。体が硬い人は膝を曲げて、坐骨が上に向くように意識する。
4.半分の前屈(アルダウッターナーサナ):息を吸って、膝を伸ばし上体を半分上げていく。背中が床と平行になるイメージで。
5.板のポーズ(クンバカアーサナ):プランクとも呼ばれるポーズ。息を吐きながら手のひらを床に置く。息を吸って両足を後方へ伸ばし、つま先で床をとらえる。お尻が下がらないようにお腹に力を入れ、つま先から頭頂までが一直線になるように意識する。
6.チャトランガダンダーサナ:板のポーズから息を吐きながら肘を曲げていき、全身を床へと近づける。肘を締めて、90度に曲げましょう。
7.上むきの犬のポーズ:アップドッグとも呼ばれるポーズ。息を吸いながら上体を起こす。この時、足の甲を床につけて肘は伸ばすように。太腿や骨盤も床から離れるように浮かせる。
8.下を向いた犬のポーズ:ダウンドッグと呼ばれるポーズ。つま先を床に置き、息を吐きながらゆっくりとお尻を上げる。かかとが床につかない場合は膝を曲げてもOK。
9.4番の半分の前屈に戻り、最初と逆の順番でタダーサナまで戻る。

【ポイント・注意点】
半分の前屈からプランクへの繋がりは、慣れるまでは片足ずつ後ろに伸ばしましょう。アップドッグが辛い場合は、ベイビーコブラと呼ばれる軽減ポーズに変えても良いです。ベイビーコブラでは下肢は浮かず、背中が緩やかに反り胸部が床から離れます。

【初心者向け】おすすめヨガポーズ

ヨガのレッスンでも行われることの多い初心者向けのポーズをご紹介します。

杖のポーズ

ダンダーサナと呼ばれる座位の基本姿勢の一つです。

【呼吸法】
1.両脚を揃えて床の上に座る。
2.背骨が床と垂直になるイメージで伸ばし、1分間姿勢をキープ。

【ポイント・注意点】
太ももが硬い人は、上半身が後ろに傾きやすくなります。姿勢をキープできない時は、お尻の下に畳んだブランケットやブロックを敷いてお尻の位置を上げましょう。

合せきのポーズ

股関節の柔軟性アップに良いと言われるポーズです。

【呼吸法】
1.杖のポーズから、膝を曲げて足の小指が床につくように足の裏同士を合わせる。
2.指先を両手で掴み、足を体へ引き寄せる。
3.背筋を伸ばして姿勢をキープ。

【ポイント・注意点】
膝を痛めている人は、太腿の外側にブランケットなどを敷いて行いましょう。無理に膝を床方向へ下げると悪化する可能性があります。体が硬い人は、ダンダーサナと同様にお尻の下にブランケットやブロックを敷くのがおすすめです。

鳩のポーズ

股関節の柔軟性が必要となるヨガを代表するポーズの一つです。

【呼吸法】
1.右脚を曲げてかかとを左足の付け根あたりにつける。左脚はまっすぐ後ろに伸ばす。
2.両手を床に置いて、背筋を伸ばす。
3.伸ばした後ろの脚を立てて左手で足の甲を掴む。可能であれば、足先を肘に引っ掛ける。
4.右手を上げて後ろに回し、頭の後ろで手をつなぐ。

【ポイント・注意点】
重心が曲げた足側に傾きやすいので、腰の高さが左右同じであることを意識します。体が硬い人は無理をせず、2の姿勢でポーズをキープしましょう。

立木のポーズ

片足立ちでバランスをとるポーズです。

呼吸法
1.直立する。
2.右足を曲げて、足の裏を左脚の太腿の付け根にくっつける。
3.背筋を伸ばし、安定したら胸の前で合掌する。余裕があれば、その手を上へ伸ばす。

【ポイント・注意点】
足の裏をつける位置は足首やふくらはぎの高さでも大丈夫ですが、関節部分である膝は避けましょう。

チャイルドポーズ

ヨガの動きのあるポーズの間に行うことが多い、休息ポーズの一つです。

【呼吸法】
1.  膝立ちになり、足の親指同士を合わせる。
2. かかとの上にお尻を乗せて、両膝の間を腰幅程度開く。
3.上半身を太腿の間に下ろしていく。腕は、万歳をするように高い位置で床に置いても、体に沿うようにお尻近くに手の平がくる位置でもOK。楽に呼吸ができる位置を探して行うように。

【ポイント・注意点】
お尻がかかとから浮かないように注意しましょう。

【初心者向け】おすすめヨガシークエンス

初心者の方でも続けやすい、短時間で行えるシークエンスをご紹介します。

【行い方】
1.四つん這いの姿勢になる。
2.息を吐きながら骨盤側から少しずつ背骨を反らし、最後に顔をあげる。
2.息を吐きながら、背中を丸める。
4.目線がお腹にくるように顔を下へ向ける。
5.呼吸に合わせて5回行い、四つん這いの姿勢に戻る。
6.お尻を天井方向へ引き上げてダウンドッグへ移る。ダウンドッグも5呼吸キープ。
7.ダウンドッグから重心を前へ移動し、板のポーズ。
8.チャイルドポーズで休む。

【ポイント・注意点】
キャットカウでは四つん這いの姿勢で置いた肩と膝の位置は変わりません。背骨を動かそうとして肩が前にずれたり、お尻が後ろへ下がらないように注意しましょう。

ヨガの服装はどうする?選び方3つのポイント

動きやすく体の可動域を邪魔しない服装であればヨガをするのに問題はありませんが、快適にヨガを行うためにはいくつかポイントがあります。

ポイント1.吸湿性・速乾性

ヨガの種類にもよりますが、運動量の多いヨガでは汗をかくこともあります。吸湿性や速乾性がある素材であれば、汗のベタつきもあまり気にならないでしょう。

ポイント2.ストレッチ性

柔軟性が必要なポーズの際に、服が邪魔をしてしまってはポーズの効果が十分に得られません。ストレッチ性のある服はヨガでは必須と言えます。

ポイント3.体温調節が可能な服装

ヨガでは最後にシャバーサナと呼ばれるポーズで数分間の休息があります。汗をかいていても、終わる頃には汗が冷えて今度は寒さを感じるということも考えられます。体温調節が可能な服装で、冷え対策もできるようにしておきましょう。

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ヨガで得られる良いこと

ヨガの種類は多く、それに伴い良い点も多様にあると言えます。ここでは多くのヨガで共通して得られる良いことをお伝えします。

良いことその1.基礎代謝がアップ

基礎代謝とは、生命活動を維持するために必要な最低限のエネルギーです。ヨガにより体幹が鍛えられることで筋肉量が増え、基礎代謝がアップすると言われています。

良いことその2.自律神経が整う

ストレスの多い現代社会では交感神経が優位になりやすく、気付かないうちに体が緊張状態にあることも多いです。ヨガの深い呼吸とポーズは、そんな緊張をほぐし、副交感神経への切り替えを促すと言われています。体は疲れているのに目が冴えてしまって眠れないという時は、本来就寝に向かって優位になるはずの副交感神経の働きが十分でないことが原因の一つであると考えられます。このような時にはゆったりとしたヨガで体の緊張を解くだけでも質の良い眠りに繋がるでしょう。

良いことその3.ストレス解消に

呼吸を止めることなく行うヨガは、有酸素運動でもあります。有酸素運動は、無酸素運動に比べて負荷が少なく、ストレス解消に良いとされています。また、呼吸を深めポーズに集中し、自分の心と向き合うことでもストレス解消の一助となります。

編集部からヒトコト

趣味の一つとして定着したヨガですが、種類が沢山あってよく分からない、体が硬いから無理だと、始めることにためらいがある人もいるかもしれません。呼吸を意識する事で、腹筋の引き締めや、さまざまなポージングにより上半身から下半身まで筋肉を刺激し腰痛や肩こり、体のむくみ改善にも繋がります。ぜひ健康な生活習慣の一助としてヨガにチャレンジしてみてください。
更新日: 2023/11/02