陸上スパイク・シューズ選びについて解説します。陸上競技において、スパイク・シューズ選びはパフォーマンスに大きく影響します。競技種目や走るトラックの種類などによって選ぶべきモデルが変わってくるので参考にしてください。
陸上スパイク・シューズはそれぞれの種目に合わせたモデル選びが大切です。スパイクを使用する陸上競技の種目は、短距離・ハードル、中・長距離のトラック種目、跳躍・投擲のフィールド種目の大きく2つに分けられます。
例えば短距離種目では、軽量で反発性が高いもの、中・長距離種目はクッション性があり脚の負荷を抑える働きのあるものが主流です。また、フィールド種目である投擲や跳躍はそれぞれの競技によって適した設計となっています。まずは自分の種目を決めることが先決です。
ここからは特に選択肢の多い短距離走スパイクと中・長距離走スパイクの説明をします。
短距離走スパイクは、主に瞬発力や推進力を最大限出せるよう設計されているため、プレートが固くクッション性を小さく抑えたものが多いです。かかとの形状やミッドソールの薄さ・プレートの硬さと形状・重さなどを踏まえ、自分の種目や走り方の特性と合うものを選びましょう。
中・長距離走スパイクは、選手の持久力を最大限に発揮できるように、比較的クッション性が高く、プレートは柔らかく設定されています。また長距離種目ではスパイクではなくランニングシューズも選択肢に入ってきます。自分の走り方の特性はもちろん、中・長距離種目では戦略も絡んでくるので、それらを踏まえつつ最適な一足を選びましょう。
陸上競技のトラックには、主に以下の2種類があります。それぞれに適したスパイクがあるので、自分が走る環境も確認して準備するようにしましょう。
ゴム製の全天候型トラックで、大会や記録会の多くがこのオールウェザートラックで行われます。世界陸上競技連盟公認のトラックもこの素材で作られています。よくはずむので力のロスが少なく、記録が出やすいと言われています。一方で反動が強く体に返ってくるために体への負担は大きいです。ピンを軽量化したオールウェザー専用スパイクも存在します。
オールウェザー専用短距離はこちら
オールウェザー専用短中長距離はこちら
オールウェザー専用中長距離はこちら
オールウェザー専用走高跳はこちら
オールウェザー専用走幅跳はこちら
オールウェザー専用3段跳はこちら
オールウェザー専用スローイングはこちら
学校のグラウンドに代表される土のトラックを指します。柔らかくクッション性があるため、体への負担が少なく練習には向いています。その分スパイクのグリップ力は落ちるので、地面に深く刺さりやすい土用のスパイクピンを使用しましょう。
ピンを付け替えることで、土(アンツーカー)でもオールウェザーでも使用できるスパイクのことを指します。例えば、普段は土のトラックで練習していて大会や記録会でも履き慣れたスパイクを使用したいという方には、この兼用スパイクが最適です。
土・オールウェザー兼用短距離はこちら
土・オールウェザー兼用中長距離はこちら
次に、オンラインショップなどで靴を購入する際に役に立つ、足のサイズの測り方をご紹介します。スパイク・シューズは足に合ったものを選びたいものです。以下の手順で自宅でも簡単に足のサイズを測ることができます。
① 紙を半分に折り、折り目をつけます。
② 足を骨盤幅ほど開いて、折り目が人差し指とかかとの中心にくるように紙の上に足を乗せます。
③ ペンを使って、一番長い指の先端とかかとに印をつけます。
④ 足を離し、それぞれの印から、折り目と垂直になるように線を引きます。
上で引いた横線と折り目が交差する箇所を直線で結びその長さを測ります。
こちらが実寸の足のサイズとなります。あくまでも実寸のため、この長さに1.5〜2.0cmほど足した長さがシューズのサイズとなります。
上記の要領で足幅も測れます。親指と小指の付け根にある骨が出っ張っているところに印を付け、直線で結んだ長さが足幅の長さとなります。
測ったサイズを参照し、自分の足に最適なサイズを選択します。ただしブランドによってサイズが異なるので、各ブランドのサイズ表も参照するようにしてください。
足の形状や幅、かかとやつま先の高さなどもチェックし、自分にフィットするスパイク・シューズを選びましょう。
また、ゼビオでは足型測定のできるお店もありますので、一度ご自身の足型を計測してみるもの良いかもしれません。
足型測定サービス フィートアクシスはこちら
スパイク・シューズのメンテナンスも重要で、適切なお手入れをすることで寿命が延び、最適な状態を維持できます。メンテナンス方法は、主に以下のような手順で実施します。
- 使用後は、ブラシや乾いた布で水分や汚れを取り除きます。
- 風通しの良い場所で自然乾燥させます。湿気の多い場所・直射日光や暖房器具の近くに置くと、シューズが劣化する恐れがあるため注意しましょう。
- 新聞紙を詰めることで、シューズの型くずれを防ぐことができます。
また、ピンの摩耗を抑えるためコンクリートの上を歩かない、かかとを踏まないなどを普段から心がけることも重要です。
メンテナンスをすることでシューズも長く履き続けることができますが、スパイク・シューズの交換時期の目安としては競技用シューズが約500km、トレーニング用シューズが約800kmとも言われています。シューズの素材や構造、使用頻度によっても変わってくるため一概には言えませんが、意識するようにしましょう。
また、交換時期の目安としては以下の状況が挙げられるので、自分の履いているシューズの状態もこまめに確認することをおすすめします。
- 交換不可な固定ピンが摩耗している
- ソールがすり減っている
- アッパーが傷んでいる
- 成長などによりサイズがズレてしまっている
- 足に痛みや不快感が生じる
上記のような症状が現れたら、新しいスパイク・シューズの買い替えを検討しましょう。
陸上スパイク・シューズはこちら
陸上スパイク・シューズ選びでは、種目やトラックに合わせたモデル選び、足に合ったサイズなど自分に適した一足を見つけることが大切です。あなたのパフォーマンスを最大限発揮するために、これらのポイントに注意して選びましょう。お気に入りのシューズと共に陸上競技を楽しんでください!