ウォーキングよりももっと効率的にトレーニングしたいと考えている方には「水中ウォーキング」がおすすめです。
脂肪燃焼にも筋力アップにも繋がる水中ウォーキング。
今回の記事では、水中ウォーキングのメリットやダイエット効果、トレーニングの仕方などについて紹介します。
水中ウォーキングに興味のある方、水中ウォーキングで体を鍛えたい、ダイエットを始めたい方はぜひチェックしてみて下さい。
水中ウォーキングとは、その名前の通り、水中でウォーキング(歩行)を行うことです。
ウォーキングなので、泳ぐことが苦手な人も行うことができます。
水の抵抗を受けながら行う水中ウォーキングは、陸上のウォーキングに比べ、たくさんのメリットがあります。
ここでは水中ウォーキングのメリットについてご紹介いたします。
水中ウォーキングは凄く疲れます。水中の抵抗は陸上の10倍になるとも言われており、水の抵抗を体全身で受けている水中ウォーキングは、普通のウォーキングに比べて多くのカロリーを消費することができます。
水中歩行と通常のウォーキングの1時間の消費カロリーを比較した表がこちらです。
負荷 | 速度 | 消費カロリー | |
---|---|---|---|
水中ウォーキング | ほどほどの労力 | ほどほどの速さ | 236kcal |
ウォーキング | 分速67m | 時速4km | 158kcal |
※どちらも体重50kgを想定し、60分の運動後の消費カロリーの計算です。
消費カロリーは身長や体重などの個人差、歩くスピードなどの運動強度によっても変化しますが、ウォーキングより約1.5倍の消費カロリーになります。
同じ時間をかけるなら、地上でウォーキングするよりも水中の方がたくさんのカロリーを消費できることは間違いありません。
脂肪燃焼と併せて筋力アップにも繋がります。
水中ウォーキングは通常のウォーキングと比べて、水の抵抗によって筋肉により大きな負荷がかかります。
その負荷に対抗して歩くことで、普段使わない筋肉が刺激され、筋肉量が増加します。
身体を引き締めるために筋肉をつけたい、という方も多くいると思います。
同じ体重の人であれば、筋肉量が多い人の方がスリムに見えます。
つまり、シュっと引き締まった身体にはある程度の筋力が必須なのです。
水中ウォーキングなら有酸素運動で脂肪を燃焼しつつも、筋肉を刺激することができます。
これは、水中ウォーキングの魅力の一つです。
筋力アップというと、ムキムキでマッチョな人を想像する人もいるかもしれませんが、水中ウォーキングで鍛えられるのはあくまでも引き締まって見える程度ですので、安心してください。
もっと筋肉量を増やしたいという方は、水中ウォーキングに加えて筋トレを取り入れることをおすすめします。
筋トレの順番は水中ウォーキングの前が良いです。
効率よく脂肪を燃焼させることができます。
疲れすぎない程度に腹筋、腕立て、背筋などを行って下さい。
水中ウォーキングの良さでも説明しましたが、水中ウォーキングは陸上よりも消費カロリーが多いので、体の引き締めにもつながります。
有酸素運動のため、脂肪燃焼もされます。
また、水の抵抗により、陸上を歩くよりも筋肉を使うことができ、鍛えることができます。
筋肉量がアップすると、基礎代謝が上がりさらに痩せやすくなります。
水中では浮力があり、陸上よりも足腰に負担がかからないので、足腰のリハビリに最適です。
腰の辺りまでで体重の負荷を約50%カットすることができます。
膝の痛みがある人も無理なく行うことができます。
ゆっくりと歩くことで、筋力を取り戻すことができます。
スポーツ選手が怪我をしたときもリハビリとして、水中ウォーキングが取り入れられています。
正しいフォームでの歩き方をしないと逆に身体にダメージを与えてしまう可能性もありますので、リハビリの際は専門家の指示のもと行ってください。
水中ウォーキングはしっかりと呼吸をしながら歩くことで、心肺機能を強化することにもつながります。
水中では常に圧力がかかるため、心臓に血液を戻す静脈のポンプ作用がサポートされます。
1回の拍動で送り出す血液の量が増え、心拍数や血圧も下がり心臓への負担が軽くなります。
血液の循環が良くなることで心肺機能が上がります。
水中ウォーキングはリラックスにもつながります。
水には独特のなめらかな肌触りがあり、プールにはマイナスイオンというリラックスを誘発させる物質が数多く存在しています。
水に浸かったときのヒヤっとした感覚やふわふわとした感覚は脳に刺激を与え「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌されるそうです。
そのため、水中ウォーキングは気分が落ち着きやすいです。
水中ウォーキングは全身運動です。水の抵抗を体全体で受けるため、足や腕だけでなく、背筋や腹筋など普段使わない筋肉も鍛えることができます。
普段使えていない筋肉も意識的に鍛えることができます。
「水中ウォーキングのメリットは分かったけど、どこで週何回ぐらいやればいいの?」など、実際にどうやって水中ウォーキングをすれば良いのか疑問が出てくると思います。
そこで、水中ウォーキングを行うために必要な情報である場所、頻度について説明していきます。
水中ウォーキングを行う場所は、スポーツジムなどが運営する民営プールや公営プールが良いでしょう。
使用料は公営プールの方がお得です。1日利用しても1000円以下のところがほとんどです。
しかし、近くに無かったり、営業時間が短かったりなどのデメリットもあります。
民営プールの場合、価格は上がりますが、トレーニングジムなど設備が充実しています。
スポーツジムによっては水中ウォーキングのコースもあるので、教えてもらいながら取り組みたい人にはおすすめです。
利用したい時間帯や目的に合わせて、自分に合った場所を見つけてみて下さい。
カロリーが消費されやすいのは、運動を始めてから20分以上なので、1回当たり30分から1時間位を目安に水中ウォーキングを行うのが良いでしょう。
1時間メニューを作っておくと効率よく運動できます。
頻度に関しては、健康維持やダイエット目的の場合、週に2~3回が理想的です。
週に2〜3回実施することで、筋力アップや基礎代謝量増加など繋がります。
水中ウォーキングはプールに行く必要があるので大変かもしれませんが、運動には継続が大切です。まずは3ヶ月を目安に続けてみて下さい。
先ほどご紹介したように、水中ウォーキング1時間の消費カロリーは約236kcalです。
これは1時間の消費カロリーなので、休憩をはさんで2時間水中ウォーキングをするとします。
すると472kcalのエネルギー消費量になります。
脂肪1㎏を減らすには約7,200kcalの消費カロリーが必要です。
水中ウォーキングを週3回、1回2時間おこなったとしたら、1ヶ月で約5,667kcalのカロリー消費になります。
脂肪1kgを減らすには、1ヶ月半ほどかかる計算になります。
これは食事制限をしていない場合の計算なので、食事制限を加えると、より短期間で効果的なダイエットが可能になると言えるでしょう。
ダイエットや体つくりのために水中ウォーキングを始めるのであれば、食事にも気を付けていきましょう。
しかし、急激な食事制限などは体のためによくありません。
必要な栄養素をきちんととりつつ脂質、糖質を落とした食事を心がける必要があります。
プロテインはカロリーを抑えた食事を摂りながら、不足しがちなタンパク質を補うことができる栄養補助食品です。
たんぱく質は筋肉や臓器、肌や髪を作る材料となります。
体の機能を調節する成分となる重要な要素も含まれており、タンパク質が不足すると、筋力が衰え、運動機能が低下する恐れがあります。
ダイエットは体に必要な要素はきちんと摂取しながら、余分なカロリーを減らしていくことが大切です。
水中ウォーキングの口コミをみると
・「週2~3回のペースで温水プールに通い、1年で6kg痩せました」
・「食事管理とプールで半年で7キロ落ちました」
など、週2~4回行い3ヶ月後ぐらいから効果が表れてくることが多そうです。
3ヶ月後のビフォーアフターを楽しみに頑張ってみてはいかがでしょうか?
怪我無く楽しく行うためには、正しいフォームが大切です。
崩れたフォームでは、故障や筋肉痛につながり、疲労回復に時間がかかります。これは水中ウォーキングも同じです。
正しいフォームを身につけ、水中ウォーキングを楽しみましょう。
それでは、水中ウォーキングの正しいフォーム、歩き方について紹介していきます。
ウォーキングといっても立派な運動です。ストレッチ運動などのウォーミングアップはしっかり行って下さい。
水中ウォーキングは陸上のウォーキングと比べ、負荷が大きいです。ウォーキングの最中にどこかを傷める危険性もあります。
普段使わない筋肉を使うので、疲れやすくなります。
怪我無く楽しむためにもウォーミングアップは怠らないようにしましょう。
水中ウォーキングは正しいフォームが大切です。
筋肉がつき、引き締まった身体を手に入れることができます。
間違ったフォームでは、疲れが溜まりやすくなります。
【正しいフォームのチェックポイント】
・前を向く
・背筋を伸ばして胸を張る
・お腹を引き締める
・足だけでなく、骨盤から前に出るようにする
正しいフォームのコツは「キレイな姿勢」です。疲れてくるとフォームは崩れやすくなります。
疲れてきた時は、「人から見られてもキレイな姿勢になっているか?」を意識してください。
また、姿勢を良くしようとして、腰が反らないように気をつけましょう。
特にお腹に力を入れておくこと。しっかり引っ込めて歩くようにしましょう。
キレイな姿勢と合わせて前傾姿勢も意識してください。水の抵抗は注意すべき点でもあります。
正しい方法で取り組まないと体を痛めてしまいます。
そうならないためには前傾姿勢が大切です。前傾姿勢で腹筋を意識しておくことで怪我の予防につながります。
腰痛予防にも良いです。
また、腹筋が鍛えられ、ウエストの引き締めにつながります。
ここからは具体的に体をどう動かしていくかをご紹介します。
肩まで水に浸かるくらい大きな歩幅で水中を歩きましょう。
水の中は歩きにくいので、腕をしっかり振ることが重要です。大きく振ることで歩きやすくなります。
さらに上半身の筋肉も鍛えられます。
水中ウォーキングは、股関節全体を使って大きく素早く動かすことで、インナーマッスルである大腰筋を鍛えることができます。
インナーマッスルなどの筋肉が鍛えられると、体の引き締まりを実感しやすくなります。
体に負荷を増やすためダイナミックに体を動かすことがおすすめです。
歩幅と腕の振り方の次は、膝です。歩幅を広く歩くことができるようになったら、膝を高く上げて歩いて下さい。
太ももを重点的に使うイメージで歩くと、膝を高く上げることができます。
そのとき、上半身を少し前に倒しながら、腕も大きく振って歩くのもコツです。
膝を高く上げることで、股関節周りの筋肉がほぐれていきます。
腰回りの筋肉を使うことによって大腰筋が鍛えられ、股関節を伸ばすことができ、骨盤ゆがみの改善につながります。
これまでに説明したのが、基本的な歩き方です。
水中ウォーキングは歩き方に色々なバリエーションがあります。
基本の歩き方に加えて、少し違う動きを取り入れるだけでさまざまな良さが生まれます。
鍛えたい筋肉やシェイクアップさせたい部分がある方は、下記の歩き方を取り入れてみて下さい。
また、筋肉を鍛える場合は、その部分の筋肉を意識しながら行うことが大切です。
無理にいくつも行わずに、ひとつずつ取り入れてみて下さい。
腰をひねりながら膝を広げた歩行をニーアップウォークと言います。
腰をひねることで、ウエストのシェイプアップになります。
足を前に踏み出したら、後ろの残された足の膝を90度に曲げ、身体の横を経由して前方に進めていきます。
後ろに残した手は、水を描くように前に運びます。
足を前面に進めるのではなく、腕も横に広げ、一歩一歩腰をひねるように動かしていきます。
ただし、股関節の弱い方、腰を痛めている方は無理しないでください。
横歩き歩行はサイドウォークと呼ばれ、進行方向に足を開いて、上体を水中に沈め横に歩きます。
進行方向の手と足は水を押しながら進行させます。
慣れてきたら歩幅を変えて歩いてみたり、左右交互に行いバリエーションをつけてみてください。
足をしっかり開いて体を沈めることで下半身やお尻の筋肉を強化できます。
足をしっかりと開こうとすることで、お尻周りの筋肉が刺激されて、下半身のシェイプアップにつながります。
腕をしっかりと開こうとすることで、二の腕の引き締めにもつながります。
足を蹴りだして歩くキックウォークは、足の筋力強化、ヒップアップにつながります。
水の中でボールを蹴るイメージで、一歩一歩水を蹴るように進んでいきます。
水の抵抗に対して脚を蹴りだすことで、脚の筋力がアップします。
脚がスッキリ細くなる事に加え、代謝が上がり脂肪燃焼にもつながります。
また筋力がアップするとリンパの流れも改善されるため、むくみ防止にも繋がります。
脚を細くさせたい人は積極的に取り入れてみて下さい。
腰への負担を最小限にするウォーキング方法が後ろ歩きです。
前に進もうとすると、上半身が水の抵抗を受け、それを支えるために腰へ負荷がかかります。
しかし、後ろ向きに進むことで、上半身にかかる水の抵抗を腰で支える必要が無くなります。
腰への負荷を小さく水中ウォーキングを行うことができます。
また、普段の日常生活で滅多に使うことのない筋肉を刺激することができます。
水中ウォーキングに特別な道具は必要ありません。
水着があれば十分ですが、あると便利なものも含めて、必要なモノをまとめたのでチェックリストとして確認してみて下さい。
・ゴーグル
・水中ウォーキング用の靴(ウォーキングシューズ、アクアシューズ)
・水かきグローブ
水中専用のウォーキングシューズを履くことで滑りにくくなりますが、プール施設によってはこうした「履き物」を全面禁止しているところやプール内だけは使用可としているところなど施設によってルールが異なるので事前確認をお忘れずに。
また、サーフィンのパドル用として販売されている水かきグローブも水中ウォーキングにとって便利なアイテムの一つです。
両手の指にはめて歩くことで、水の抵抗が大きくなり、普通に歩くよりも上半身を鍛えることができます。
メリットがたくさんある水中ウォーキング。
水の中を歩くことは癒しの効果もあり、とても気持ちがいいです。
体を引き締めたい人、体にかける負荷を少なくリハビリをしたい人など多くの人におすすめです。
ぜひ、水中ウォーキングに挑戦してみて下さい。