人気の女性ボクサーがテレビ番組に出演したり、女性タレントやモデルがスカッとするエクササイズとしてボクシングを行うようになったことで、女性がボクシングを楽しむことが増えているようです。そこで今回は女性が楽しむボクシングの魅力に迫ります。女性専用のスタジオなども存在し、実際にボクシングのレッスンを始めてみたいという女性の方も、多いのではないでしょうか?そこで今回は、ボクシングをすることで得られるメリットや、ボクシングについて徹底解説していきます。ボクシングに興味があるという女性に役立つ内容になっているので、ぜひチェックしてみてください。
日本では近年まで話題にのぼることも少なかった女子ボクシングですが、その歴史は意外にも深く、300年も昔にさかのぼります。女子ボクシングの最も古い記録は、1722年にイギリスのロンドンで行われた試合です。
日本における女子ボクシングの始まりは、1923年(大正12年)にまで遡ります。当時、有名な女優が夫と一緒に「日本拳闘倶楽部」というボクシングジムで練習していたのが始まりと言われているのです。1932年(昭和7年)には日本で初めて女子ボクシングの試合が組まれましたが、その試合は女子選手対男子選手という組み合わせでした。結局この試合は、試合前日に警視庁の条例違反にあたるとして中止になりました。
日本で女性のボクシング試合が始めて行われてから、定期的に組まれるようになったのかというと、そうではありませんでした。日本では女性の試合はなかなか認められませんでした。日本で試合ができない女性ボクサーは海外で試合をしたり、キックボクシングの大会の中でボクシングの試合に出たりしていたのです。そして1999年になって、ようやく「日本女子ボクシング協会」という団体が発足し、女性ボクサーたちは日本で正式に試合ができるようになったのです。さらに2007年には、日本のプロボクシングの統括組織である「JBC(日本ボクシングコミッション)」が女子部門を創設しました。JBCが女子部門を作ったことで日本女子ボクシング協会は2008年に解散し、現在に至るまでJBCが日本の女子プロボクシングを統括しています。2018年6月時点で、日本の女子プロボクシング界は、21名の世界チャンピオンを輩出しています。また、かわいいと話題の女子プロボクサーがテレビに出演することで、女子ボクシングは世間の認知度を高めていったのです。
最近ボクシングが女性たちの間で人気ですが、一体何が理由なのでしょうか? ここでは、ボクシングが女性たちの間で人気となっている理由について説明していきます。
女性たちの間で人気なのは、いわゆるプロボクシングではなく、ボクシングのトレーニングによるエクササイズである「ボクシングエクササイズ」です。人気の女性モデルやタレントが始めたことで、ボクシングエクササイズは多くの女性たちから注目を集めるようになりました。さらにこうしたモデルやタレントたちが取り組んだことで、実際にボクシングエクササイズを始める女性たちがどんどん増えていったのです。
もともとボクシングジムの会員は、プロボクサーやプロボクサーを目指す男性会員がほとんどでした。そのため、ジムの練習メニューはハードで、女性が通うには敷居の高い場所でした。しかしボクシングエクササイズの流行により、ボクシングを始めたいという女性が急増しました。この流れを受けて多くのジムでは、ボクサーを育成するだけでなく、ダイエット目的のボクシングエクササイズを練習メニューに取り入れるようになったのです。なかにはプロボクサーの育成をしない、ボクシングエクササイズ専門のジムも誕生しています。こうしたジムは女性向けであることが多いため、シャワー室や更衣室などが完備されたきれいなジムもたくさんあります。もともと男の世界だったボクシングジムも、現在ではこのように女性も通いやすい場所へと姿を変えているのです。ボクシングエクササイズができるジムは、東京や大阪などの大都市を中心に全国各地にあるので、気になるという方は近くにあるジムを検索してみてはどうでしょうか。
ボクシングエクササイズのブームにより、ボクシングを始める女性が増えていますが、ボクシングをするとどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、ボクシングをすることで得られるメリットについて説明していきます。
食事制限などによるシェイプアップは健康に良くない上え、筋肉も落ちてしまいます。その点ボクシングは全身の筋肉を使うため、脂肪が落ちるだけでなく、ほどよい筋肉が付き、体が引き締まります。無駄な脂肪が落ち、ほどよい筋肉がつくことで美しい体を手に入れられるのです。
ボクシングには、ボクシンググローブをつけて、ミットやサンドバッグを殴る練習があります。ミットやサンドバッグを思いっきり殴れば、日々のストレスが解消できるはずです。暴飲暴食でストレスを解消するのは、健康に悪い上、太ってしまいます。しかしボクシングなら、楽しく、健康的にシェイプアップしながらストレス解消ができるという一石四鳥の良さがあるのです。
ボクシングは、新陳代謝を良くするのにもうってつけの運動だと言えます。そして新陳代謝が良くなることには、以下のようなメリットがあるのです。 ・基礎代謝量が上がることで、痩せやすくなる ・老廃物が排出されることで、美肌になる ・胃腸の働きが良くなり、便秘が解消する ・血の巡りが良くなることで、肩こりや冷え性が改善される ・自立神経が整い、快眠できるようになる このようにボクシングで新陳代謝が良くなることで、さまざまなメリットがでてきます。
ボクシングで習ったパンチは、いざという時に護身術としても使えます。夜道で暴漢に襲われても、ボクシングを習っていれば対処できる確率が上がります。実際に使うかどうかは別にしても、ボクシングを習うことで、暴漢に襲われても大丈夫だという自信がつくはずです。こうした自信をつけられるのも、ボクシングをすることのメリットと言えるでしょう。
ボクシングは体重毎に階級が定められていて、試合前日の計量で自分の階級の規定体重をクリアしなければなりません。ここでは、女子プロボクシングの階級について説明していきます。
女子のプロボクシングの階級とそれぞれの体重は、以下のようになっています。 階級 体重 ・ヘビー級 79.38kg~ ・スーパーフェザー級 ~58.97kg ・ライトヘビー級 ~79.38kg ・フェザー級 ~57.15kg ・スーパーミドル級 ~76.20kg ・スーパーバンタム級 ~55.34kg ・ミドル級 ~72.57kg ・バンタム級 ~53.52kg ・スーパーウェルター級 ~69.85kg ・スーパーフライ級 ~52.16kg ・ウェルター級 ~66.68kg ・フライ級 ~50.80kg ・スーパーライト級 ~63.50kg ・ライトフライ級 ~48.97kg ・ライト級 ~61.23kg ・ミニフライ級 ~47.62kg ・アトム級 ~46.26kg プロボクサーを目指す人はもちろんですが、体の引き締める事が目的の女性でも、これらのいずれかの階級を目標体重にする人もいます。例えば現在55kgある女性なら、バンタム級の「53.5kg」まで体重を落とすことを目指すといった具合です。
アメリカでは、これまでボクシング女子を題材にした映画も作られています。こうした映画を観れば、よりボクシングに挑戦したいという気持ちが強くなるかもしれません。ここでは、ボクシング女子を題材にした人気映画2作品を紹介していきます。
「ガールファイト」は2000年にアメリカで公開された、女子ボクシング映画です。 あらすじ ガールファイトは、ボクシングと出会うことで、自分の人生を切り開いていく女子高校生の姿を描いた青春映画です。ある日、家族との生活に不満を感じていた主人公ダイアナは、ボクシングジムに通っている弟の月謝をジムに納めにいったことでボクシングと出合います会います。日々の鬱憤を晴らすためにボクシングを始めたダイアナでしたが、トレーニングを続ける内にどんどんボクシングにのめり込んでいきます。やがて、ジムのスター選手であるエイドリアンと恋に落ちますが、リーグ戦の決勝で彼と対戦することになってしまうのでした。ダイアナとエイドリアンの試合はどうなってしまうのか、注目の作品です。
「ミリオンダラーベイビー」は、2004年にアメリカで公開された女子ボクシング映画です。ミリオンダラーベイビーの興行収入は2億ドルを超え、第77回アカデミー賞の作品賞を受賞しています。 あらすじ ミリオンダラーベイビーは、家族からの愛情を受けられない孤独な女性マギーと、家族に愛情を見せられない老男性フランキーの絆を描いた映画です。自分の価値を証明したかったマギーは、ある日ボクシングトレーナーであるフランキーの元を訪れ、ボクシングを教えて欲しいと頼みます。始めは断っていたフランキーでしたが、毎日ジムに通うマギーの素質に気付き、彼女をコーチすることになります。プロボクサーとなり、連戦連勝していたマギーでしたが、ある時、試合中に相手の反則パンチをもらったことで全身不随になってしまうのでした。フランキーは彼女の介護をしますが、治る見込みがないことからマギーは人生に絶望し、フランキーに安楽死を求めます。果たしてマギーとフランキーはどうなってしまうのか、涙なしには観られない作品です。
冷遇されていた時代が長かった女子ボクシングですが、現在はプロ競技としても認められ、認知度を上げています。さらに競技としてだけでなく、ダイエット目的でできるボクシングエクササイズは現在女性の間でブームとなっています。楽しく、健康的にストレス解消やダイエットができるため、ボクシングはおすすめです。楽しくダイエットをしたいという方は、ぜひボクシングを始めてみてはいかがでしょうか。