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アイアンガーヨガとは?

ヨガにはさまざまな形式があります。その中の一つであるアイアンガー(Iyengar) ヨガ。アイアン=鉄=ハードなヨガと想像する方もいらっしゃるかもしれません。アイアンガーヨガの歴史や基本ポーズ、おすすめアイテムを詳しくご紹介致します。
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アイアンガーヨガとは

ヨガには主要な流派が9つがあります。
・キールタンと呼ばれる歌を詠唱し、神との固い絆を結ぶことに専念するバクティヨガ
・アサナや呼吸法を通して、心と体を調和させるハタヨガ
・マントラを丁寧に唱え精神を集中し、調和を目指すマントラヨガ
・真の知恵を目指し、哲学的で内省的な人に向いているジュニャーナヨガ
・見返りを求めず奉仕活動を行うカルマヨガ
・人間の持つチャクラに働きかけるクンダリーニヨガ
・心を制御する技を磨き、古典的ヨガであるラージャヨガ
・禁欲、儀式、瞑想、神秘主義を取り入れるタントラヨガ
・運動量が多く、血行を促進するアシュタンガヨガ

その中でも身体を使い内面を追求していくハタヨガの形式の一つがアイアンガーヨガです。

アイアンガーヨガの良さ

プロップスを使う事によって、リハビリ目的の場合や高齢者もヨガの良さを体感することができます。実践すると得られる良さとして、柔軟性や姿勢の改善、歪みの改善などができます。また、精神面での、特に物事の基準や釣り合いについての、本能的に持っている感覚が呼び覚まされ、心身のよいバランスを体得できると言われています。これは実際の日常生活においても、自分を信頼するという大切な感覚も養うことができます。

アイアンガーヨガの基本的な流れ

アイアンガーヨガのアサナ(ポーズ)の基本的な流れを説明します。アイアンガーヨガではヨガは8つの段階があると解釈しており、アサナ(ポーズ)はその3段階となります。まずは8つの段階を説明し、その後アサナ(ポーズ)について説明します。
    • 第一段階はヤマ
    • 第二段階はニヤマ
    • 第三段階はアサナでこれがポーズのことです。
    • 第四段階はプラーナーヤーマ
    • 第五段階はプラティヤーハーラ
    • 第六段階はダラーナ
    • 第七段階はディヤーナ
    • 第八段階はサマーディ

座位

座位系のポーズは全身を柔らかくし、バランスを取り戻します。特に腹部の臓器を整えて、骨盤近辺に沢山集まっている神経系を静め、ストレスを軽減する働きがあります。基本的には座るポーズがから派生している為非常に幅広いアサナが含まれます。代表的なポーズは座位の枝のポーズ、ライオンのポーズ、蓮華座、矢を射るるポーズ、開脚のポーズ、両足の親指を掴むポーズ、ウシのポーズなどがあります。

立位

立って行うポーズには他のポーズの要素も含まれています。立って行うことによって大きな筋肉を使うので身体を暖めたり、ヨガの練習の冒頭にするのに適しています。立位のポーズは全ての土台となりますので、脚、腕、腰の安定した状態が築かれていれば、自分のポーズの幅も広げていくことができます。代表的な立位のポーズは木のポーズ、戦士のポーズ、三角のポーズ、頭を足に付けるポーズなどがあります。

前屈

前屈は腹部の臓器を整え、神経系を静めるのに加えて、ストレスによる不調を軽減する働きがあります。身体を前に折る事でリラックスした状態になり、物事を受け入れやすくなります。代表的なポーズは前屈のポーズ、子どものポーズ、腕をのばした子どものポーズ、胎児のポーズ、両足の親指を掴むポーズなどがあります。

ねじり

身体の重心のある腹部には重要な臓器が集まっています。身体をねじると消化や排泄を助ける働きがあります。また腹筋を鍛えることで良い姿勢を保ちます。代表的なポーズは安楽座のねじり、反螺旋のねじり、聖者のねじりのポーズがあります。

後屈

後屈は後ろに反り返るポーズです。人間はデスクワークをするにも立ち仕事をするにも俯きがちで行動しているので、それに対抗する逆のポーズと言えます。疲れが溜まっている時に本能的に後屈の姿勢をとることがありますが、身体が心地よさを知っているためです。また後屈は胸部を開く姿勢をとるために呼吸が改善されます。ストレスに強くなりうつ病や高血圧良いと言われています。代表的なポーズはバッタのポーズ、スフィンクスのポーズ、コブラのポーズ、ワニのポーズ、弓のポーズなどです。

逆位

重力と正反対の方向で姿勢を保ち、心身の安定性が求められます。リンパと静脈の循環を促進し、心臓に働きかけ全身の血流がよくなり、免疫力を高めると言われています。喉の内分泌腺が刺激され血液量が多く行き渡るためにホルモンバランスを整えるとも考えられています。一般的には最後に行うことが多いです。主な逆転のポーズには兎のポーズ、肩立ちのポーズ、頭立ちのポーズがあります。

仰向け

屍のポーズと言われています。最初は難しいかもしれません。実際に行ってみると分かりますが、寝る事ではありませんし、リラックスする状態まで持っていけないことが多いのです。しかし実践を重ねるうちに辿り着くことができるでしょう。

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アイアンガーヨガの代表的なポーズ

ターダアサナ 直立のポーズ

立位の基本のポーズで山のポーズと言われています。スッと立つ事が求められているポーズであり、立位のアサナの出発点でもあり終着点でもあります。足を揃えて立ち、つま先とかかとの間で体重移動を繰り返してバランスの取れる箇所を見つけ、足裏全体に体重がかかるようにします。視線は前方の先です。膝を少し曲げ伸ばし、かかとの上に膝、膝の上に腰が来るようにします。背中に意識をもっていき、脚の上部をわずかに後ろに引き、やや臀部の出た状態にします。そこから尾骨を内側に入れ、お尻を戻します。ゆっくりと胸を持ちあげて背筋が伸びるのを感じます。肩は下げリラックスして手のひらは太腿の方に向けます。

ダンダアサナ 杖のポーズ

基本の座位の出発点であり、終着点となるポーズです。神経が静まります。両足の伸ばして床にすわり、親指とかかとを合わせます。脚全体に力をいれて膝の裏を床に押しつけます。かかとを伸ばし、骨盤をやや前に傾けて足の裏と腰をのばす感覚を掴みます。手をついて胸を持ち上げ、へそを引っ込めて今度は身体の前面が伸ばされる感覚を掴みます。背筋が伸びた状態を保持します。

パスチモッターナアサナ 前屈のポーズ

杖のポーズで座って、骨盤を前へ傾け、体重が座骨の前面にかかるようにします。息を吸って腕を真上に上げます。息を吐きながら上体を前へ折りたたみます。腕をのばして足の親指を掴むか、手を輪にして足の裏に回します。背中は丸めずに前方を見て、上体を前に伸ばします。これ以上前に伸びないところにいったら静止をして深い呼吸を続けます。

シャヴァアサナ 屍のポーズ

仰向けに寝て、両手と両足を少し開き、手のひらを上に向けます。全身の力を抜いて深呼吸しリラックスします。

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アイアンガーヨガの歴史と成り立ち

アイアンガーヨガは、1960年代に欧米に広められました。多くのヨガ指導者が過去に一度はこの形式のヨガを学んでいると言われています。「身体には知性が宿っており、身体の姿勢の矯正をすることによって、心身を最大限に目覚めさせ、心と身体のバランスを取り戻す事ができる」というのがアイアンガーヨガの真髄であり、晩年までさまざまなヨガに関する指導を行っていました。「特別なことをするのではなく、家庭的な営みを大切にしながら、淡々とヨギ(ヨガの修行者)として、日々の厳しい修行に励む。山にこもらずともヨギとして存在できる。」というのがアイアンガーヨガの姿勢で、師事している先生もその姿勢を踏襲しています。アイアンガーヨガ協会の規定に認可されたヨガ指導者でないと、クラスにも名前を付けることができない為に(認可されるまでに10年かかる事はめずらしくありません)日本においては定期的に受けられる場所は少ないと言えます。

アイアンガーヨガの特徴

アイアンガーヨガで呼吸に意識を向けることは、段階が進んでから行います。生徒のアサナの理解が一定レベルに達さなければ呼吸に関しては触れません。また、比較的ポーズの静止時間が長いのも特徴の一つです。アイアンガーヨガの大きな特徴は、補助器具を使い、個々に合ったヨガを行うことでしょう。プロップスと言われる補助器具、椅子やブロック、ベルトといった器具を使って正しい姿勢をとり、アライメントが乱れないようにして、動きをキープする手助けにします。それによって足腰に故障を抱えている人でも、無理なくヨガのポーズがとれるのです。教室では短いマントラの唱和から始まることはありますが、長い瞑想や呼吸方法の指導は行われず、心の状態よりも、身体に照準を合わせた指導を行います。

編集部からヒトコト

アイアンガーヨガは年齢を問わずに追求できることから、人生を歩んでいく上でも共に歩んでいくヨガと言えるのではないでしょうか。指導者として認められるにも10年はかかると言われるアイアンガーヨガ。ぜひ体験してみてください。
更新日: 2023/08/15