筋力トレーニングや身体の引き締めのために取り組むことが多い下半身に効く筋トレの種目としてスクワットが有名です。下半身に効くものとして効果的なトレーニングだと思い込んでいませんか? 実は、あまり消費カロリーが多くない種目です。今回はそのスクワットの消費カロリーについて、計算方法や消費量を増やす方法をたっぷりと解説していきます。
スクワットの消費カロリーなどを深く掘り下げる前に、基本的なスクワットをおさらいしましょう。もし方法が間違っていたり、意識できていない点があったりした場合は、正しい行い方に直してみてください。
1.足は肩幅よりやや広めに開く 2.手を頭の後ろに添える 3. 背筋を伸ばしたまま、腰を落とす 4. スタートの体勢に身体を戻す
スクワットをする時の回数の目安は、50回をスタートとして、慣れてきたら5回、10回単位で増やしていくのがおすすめです。10回で1セットをインターバルを挟みながら行えば、普段運動をしない方でも無理なく取り組むことができます。50回できつい場合は数を減らしましょう。数をこなすことよりも設定した回数と継続的に行うことが大切です。
スクワットをする際のポイントは、呼吸を止めないことです。スクワットでは腰を落とす時に力が入るため、息を止めてしまいがちです。息を止めずに、動きに合わせて息を吐いたり、吸ったりすることで筋肉を意識することもでき、無理なく効果的なスクワットができます。
腰を落とすだけという簡単なトレーニング方法が魅力のスクワットですが、誤った方法でスクワットをしている場合も多くあります。しっかりとスクワットの効果を実現するために、いくつかの注意点をピックアップしました。1つ目の注意点は、腰を落とす際につま先よりも膝を前に出さないことです。本来スクワットで鍛えたい太もも以外に負荷がかかり、スクワットの効果が弱くなってしまいます。膝だけでなくお尻を意識すると、膝が前に出ないフォームにすることができます。2つ目の注意点としては、猫背になってしまうことです。猫背になると、背中や腰にも負担がかかってしまいます。スクワットの基本姿勢である背筋を伸ばした体勢を意識して、身体を落としていきましょう。他にもかかとが上がってしまうことや膝が内側に入るなどの注意点があります。スクワットの効果が薄れたり、故障の原因になってしまうため、膝をつま先より前に出さないこと、猫背にならないことと合わせて、意識してスクワットに取り組んでみましょう。
スクワットは、身体を落として戻すを繰り返す取り組みやすい運動ですが、得られる効果が大きいのも特長です。効果がある分、簡単な動作でありながらきつい運動でもあります。スクワットで得られる効果と、スクワットがきつい理由をチェックしていきましょう。
太ももを中心に、下半身を鍛えることができるトレーニングです。筋肉が付くだけでなく、下半身を引き締める効果があるため、男性のトレーニングだけでなく女性のスタイルアップにもおすすめです。太ももだけでなく、ふくらはぎにもおすすめで、足痩せには最適です。下半身以外にも、腕や筋腹、背筋などにも刺激を与えることができます。下半身だけと思いがちなスクワットですが、全身の筋力トレーニングとしても有効です。
下半身だけでなく、腕や腹筋など様々な筋肉を使っていることがスクワットがきつい理由です。脚だけに意識が向きがちですが、体勢を維持し、上体を上げ下げする時にエネルギーを使うことで、大きな運動効果をもたらします。スクワットがきついと感じる分、運動効果があるため、回数や頻度を調節して継続的に取り組んでみましょう。
トレーニングの目安となるカロリー消費から見ると、スクワットのカロリー消費は高いのでしょうか? それとも低いのでしょうか? スクワットのカロリー消費を、回数あたりのカロリー、1分あたりのカロリーなどに分けて紹介していきます。
【1回あたり】0.4~0.5キロカロリー 【15回あたり】6.0~7.5キロカロリー 【50回あたり】20~25キロカロリー 【1000回あたり】400~500キロカロリー 【毎日100回を1カ月続けた場合】 1日40~50キロカロリーx30日=1200~1500キロカロリー 【1分あたり】 1分間にできるスクワットの数を30回とすると、0.4~0.5キロカロリーx30=12~15キロカロリー 回数毎のスクワットの消費カロリーの目安をまとめました。1セットの回数に近いスクワット15回の効果や継続して取り組んだ場合の、毎日100回スクワットするとどのくらいのカロリーか、スクワット1000回のカロリーはどのくらいかなどに要注目です。スクワットの効果は体重といった重量によって変わるため、回数毎の消費カロリーはあくまで目安となっている点に注意が必要です。
消費カロリーの計算式には、運動強度の指標であるMETsという単位を使用します。METsは、安静時の運動強度を1として、様々な運動強度を数値化しています。スクワットはMETs値5.0とされています。またスクワットをする時間や取り組む人の体重によっても負荷が変わるため、計算式には時間と体重も含まれます。METsに基づいた消費カロリー計算式は、以下の通りです。 1.05×METs係数(スクワットの場合5.0)×時間(h)×体重(kg)=消費カロリー 理論的に知りたいという場合は、METsを利用して消費カロリーを求めてみましょう。
スクワットは、簡単な運動であり、継続的に取り組むことで効果的な運動です。「もっとカロリーを消費したい!」という方は、スクワットに負荷をかけてみましょう。トレーニング効果が上がり、筋力・スタイルアップへの近道となります。
スクワットに負荷をかける方法として、おすすめの方法が4つあります。バーベルやダンベルを使用する方法、片足でスクワットを行う方法、ジャンプスクワット、着圧サポーターを使用する以上です。自分に合った負荷スクワットを選んでみましょう。
【方法】 1.肩幅に脚を開いて立つ 2.バーベルを担いで、バーベルがまっすぐ下がるように身体を落とす 通常のスクワットに加えて、バーベルを担いで行うバーベルスクワットについて解説します。バーベルがまっすぐ下方向に降りるように身体を落とすのがポイントです。バーベルスクワットはカロリー消費が多い分、負荷が大きく、フォームを意識せずに行うと、怪我のリスクが高まってしまいます。脚を開いて身体を落とすことで膝への負担を軽減することができます。負荷が強いからといって身体を反ってしまうと背中、骨盤にダメージを与えます。背中や骨盤をまっすぐに保って、ダメージのないスクワットを実現しましょう。
【方法】 1.軸足と逆の足のつま先を掴む 2.床のスレスレまで腰を落とす 3.つま先を掴んだまま身体を上げる 片足スクワットは、足の負荷が大きくなるだけでなく、身体を支えるためにお腹の筋肉への負荷も大きくなります。片足スクワットでカロリーを消費し、足だけでなく、お腹も痩せたい、鍛えたいという方におすすめです。
【方法】 1.腰幅くらいに足を開いて立つ 2.膝をおさえながら、膝がつま先から出ないように身体を落とす 3.膝を伸ばしきらないようにジャンプをする 通常のスクワットの身体を落とす部分まではジャンプスクワットも同じです。身体を上げる段階で、膝を伸ばしきらないようにジャンプするのがジャンプスクワットです。勢いをつけたスクワットであるため、足への負荷が大きく、心拍数も上がります。スクワットの上級編とも言えるため、いきなりジャンプスクワットに取り組むのではなく、筋力に合わせて、通常のスクワットから段階的に取り組むようにしましょう。
着圧サポーターとスクワットを組み合わせると、スクワットの負荷が大きくなります。脚に圧をかけるサポーターの負荷は、バーベルやジャンプスクワットよりも小さく、取り組みやすい負荷スクワットです。「バーベルや片足スクワットはきつい」という女性の方などは、着圧サポーターを履いて、スクワットをしてみることをおすすめします。
おすすめの有酸素運動は、ウォーキングとジョギングの2つです。ウォーキングとジョギングは継続することが大切であるため、まずは自分の体力や筋力に合った方を選ぶことをおすすめします。
ウォーキングは、運動強度が低いため、長時間続けやすく、習慣化もしやすい有酸素運動です。一人でウォーキングするだけでなく、ウォーキング仲間と会話しながら運動することもでき、リラックスしながら気軽にカロリーを消費できます。運動に慣れていない方は、スクワットと組み合わせて、まずウォーキングに取り組むのがおすすめです。
ジョギングは、ウォーキングよりも運動強度が高く、ランニングよりも運動強度が低いため、ウォーキングに慣れて、負荷を加えたい時におすすめです。無理のないペースで走ることで、ウォーキングよりも高いカロリーを消費することができます。
スクワットの消費カロリーは、1回0.4キロカロリーほどですが、回数を重ね、毎日継続することで大きなトレーニング効果、引き締め効果をもたらします。よりカロリーを消費したい場合は、バーベルなどを利用したり、ウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせたりするのがおすすめです。スクワットでカロリーを消費し、効果的なトレーニングを実現しましょう。